徒然。

備忘録

すずめの戸締まり(映画)感想

草太さん、声、良!!!!!!!!

思ったよか顔に似合わずかと思ったけど馴染んでくるというか、まあほぼ椅子だったけど()

でもマジでうまい!!!!!声優さん以外の声信用してないけどマジでうまい!!!!!!!!!!!!!

どこか忘れちゃったけど、なんか息の抜き方がめちゃくちゃ上手いなと思ったし、好きになるのに説得力のあるイケボだった。

あと泣きぼくろに長髪というわりと浮世離れした風体によく合う声だった、澄んでいてどこか地に足の着いてない感じでめちゃくちゃ良かった~~!!!!!!!

 

すずめちゃんもなんというか、普通の女の子!て感じの声で、声優さんだといわゆるアニ声になっちゃったりするところを、こっちは逆に上手く地に足着いている感じの声だなと思った。

 

芹澤朋也(CV神木隆之介)はさいっっっっっっっっっこうでした!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!神木くんの低音!!!!!!!!歌声可愛い!!!!!!!!ありがとう新海監督!!!!!!!!!!!!!!!!

いや~~話すときの低音と歌うときの可愛い声とのギャップたまんないですねずっと聞いてたい、ちょっと歌がめちゃくちゃ上手いって感じじゃなくてちょっと鼻歌っぽく微妙な感じなの最高だったずっと聞いていられる、は~~ちょっとさあ~~素直じゃないけど友達の心配して宮城まで7時間(40キロ?)車走らせてくれる男、なに????????

大好きな友達やんけそれなのにお金貸してるとか嘘吐いてま~~~~~~~~

芹澤からお金返されたらなんかもうそのまま縁切られるのでは????て心配せにゃならんくなるあんなん

でもなんかあの、結婚式でご祝儀に「借りてた2万上乗せしたから」って返しそう、借りた2万が口実だとしたら、もう探さなくても、繋ぎ止める術を持たなくても大丈夫だな、と思ったら返すんじゃないかなー

まあちょくちょく顔見に行ってはくれよ

あと「闇深ぁ……」と言いつつ踏み込まないとこ好きです。距離感の掴み方が上手い。本当にいい教師になりそう。

踏み込まれたくない領域に、心配だあなたのためだと言って踏み込む大人は少なくないから。

それはあなたのエゴだと指摘すると逆ギレしたりね。環さんのは、それだけじゃないというのと、育ての親なら心配はそりゃ正当だよな、というのもあるのでその辺はまあ関係性なんですけど、教師という立場においては、芹澤朋也の距離感の測り方に助けられる子どもはいるだろうな、というのと、踏み込みすぎず必要なところに繋げてくれそうだな、みたいな。好き。

まあでも芹澤朋也に限らず、あの世界の大人たちはその辺の距離感が適切だったなと思う。心配はしてくれて、でも信じて送り出してくれて、優しい人達に出会えてすずめは幸せだな。

帰りにお世話になった人のところを回って帰るの好き。

行ってきます、いってらっしゃい、ただいま、お帰り、って言いたくなる映画だったな。

 

ダイジン最初はおのれキュウベエとか思ってごめんな…

「すずめの子にはなれなかった」って言っていた気がするし、産土神だとしたら子宝の象徴とかだったりするのだろうか…

サダイジンはダイジンを咥えていたから親とか?まだ子猫だったし、寂しかったんだろうなあ…すずめに顔を見せないでと言われて健気に丸まって顔隠してるのいじらしいし、すずめにわかってもらえてみすぼらしかったのがふわふわになって、信仰によって支えられている神様みたいだなと思った。

出方がめちゃミスリードだったけど、サダイジンはなんか堂々と出てきすぎて、もう逆に悪いものじゃないな。みたいな。休憩所のあと自転車乗ってるとき「神様なんだって」って言ってたけど環さんが朋也くんに泣きついてる間に話してたのかな…?

 

あと草太さんのアパート絶対お茶の水じゃん!て見てたらあの架線出てきて息をのんだよね…あそこも廃墟なん!?ていう、あの線路使われてない方かと思ったら道路っぽいところからすずめ出てきたし、地下にあるあの木造っぽい扉は流石に創作なんだろうな。

見知った土地から災厄が生まれていくの、普通にめちゃくちゃ怖かったな…

そう思うと、見知った土地が災厄に見舞われるのは本当に本当にしんどいだろうな。

 

みみずは地龍みたいなものかな、て見ていたし要石は道反岩みたいだよね。

天の岩戸やうずめとの関連も指摘されてるし。

宗像なのは最初の設定で草太さんが女性だったから宗像三神から?と思ったり。

ウィキには

 

道主貴(みちぬしのむち)とも呼ばれ、あらゆる「道」の最高神として航海の安全や交通安全などを祈願する神様として崇敬を集めている。

 

と書いてあったので道繋がりかな~

その辺は小説で書いてあるだろうか。神話とか絡めてること多いから何が元ネタかを考えるの楽しい。

 

その土地に生きた人がいたこと、人が住まなくなっていくこと、土地が荒れること、荒れた土地から、また災厄が降ってくること。

災害大国、地震大国と呼ばれる日本で生きてきた人々の営みを思わずにはいられないし、あの震災だってまだ12年しか経っていないのに、こんなにも風化していることを思うと、忘れなければ生きていけない、と、忘れたらまた繰り返す、で揺れてしまうね。

本当に自然は残酷で、一瞬で全てを奪っていく。命は儚くいつ終わるかも、明日にでも終わるかもわからないけれど、それでも一年、一ヶ月、一日でも長く生きていたい、という台詞が良かったな。

すずめが最初は死ぬのは怖くないと言ってたのが、草太さんがいない世界が怖い、になったの、大切なものを思い出したんだなと思った。ああしていないときっと、怖くて生きていけなかったんだろうな。いつ奪われるかもわからない世界では。

それでも、怖くてもまた大切なものを見つけて、それがあるから怖くないと思えるようになるの素敵だった。

草太さんは救ってくれてありがとうと言ったけど、私にはあれはすずめの救済だと思ったよ。

ずっと忘れられなくて、迷い込んだままだった常世から出て、こちらの世界で生きていくための「戸締まり」だと思っています。

 

 

追記

冒頭美しい夜空と、ぬかるんだ大地と伸び放題伸びた草、地上に上がり草の絡まった船、あまりにも震災と津波を描くのに美しくて怖い世界で、対比が上手いなと思った。

あそことは違う、現実の被災地を見てきれいだと言う朋也さんと、どこが?と言うすずめちゃんの、見ているもののズレが悲しい。真っ黒に塗られていくじゆうちょうは、押し寄せる黒い波と、どうしようもない絶望なのだろうな。

帰らない人を探し続けて、帰れなくなってしまったすずめちゃんが、あの世界から出て、あの世界の扉を閉じて、生きていけるようになるための物語だったな。

自分で自分に大丈夫だよ、って言ってあげているけど、でも、すずめちゃんを救ったのは草太さんだと思う。