徒然。

備忘録

ハピ婚追記

Twitterログやらひそあな後感想やら追記していく

 

 

ハピ婚、「普通」に苦しめられた人間としては「普通」からの解放で好きなんですよね。自分が作り上げた「普通」からの解放であり、「普通」になれないことを嘆いたり「特別」じゃないことを嘆いたり人生それぞれ色々あるけど「普通」に生きていきましょうね、なのが。

 

私は文学だなって思ってみていたのだけど、物語のために人がいる、と思っているからなのかもしれないな…物語を通して春彦を描く、そのために周りの人物がいて、だから理不尽も不幸も起こる、みたいな…

人を描いたものは総じて文学ではあるし、そもそも文学の定義を問われると難しいのだけど、私は今は私とはなにか?を問うことが文学あり、文学とはなにか?を問い続けることそのものも文学かな、と思うので…哲学かもしれん。

禺伝の「物語は何故人の死や悲しみを必要とするのか」はまんま「物語のために人がいる」話じゃなければ出てこない台詞だと思うし、ハピ婚見てずっとあの台詞思い出していたので通ずるものがあると思っている。

 

ネガティブ感想はなかったんですけど、人の見てるうちにそういえば初日はおっさん話なげーよ、とミュージカルまだやるんだ…!?と思ったことは思い出しました。

マジで話長いおっさんはいたし、余興のマジック長いなと思ってたらセロが来て更に延びたときがあって、どっちも尺あんなもんだったから、めちゃくちゃリアルだった。練間さんの話もミュージカルも滑るようにしてたとひそあなで聞いて、逆に慣れてちょっと盛り上がってたのが想定外なのか、となった。

初日も拍手とか手拍子はしたかったんだけど、あの白けた空気が居たたまれなさすぎたからなので、狙い通りではあったんだな。

 

三人娘、岡島さんは赤いメガネとひっつめ髪のツンとした美人お姉様(多分経理)、まいさんは鎖骨下くらいのゆるふわ茶髪身長低め総務部(庶務系)、はるなさんは声太めだから体格良さそうでボブな感じのイメージ

 

春彦も未知さんも身内からバカって言われてるの、お人好しで真面目で優しくて損をしたり傷ついたりしてるけど、愛されてて好きだな

 

未知さんが春彦に感じた「諦め」が自分の人生を生きていくこと、なのかなあ…身近な人から「死にづらくするため」って言葉が出てるの、そんなに危うく見えてたのがなんか…未知さんが知ってれば良い、も本心だろうけど、演じ続けて生きていくのもしんどかったろうな、演じれば演じるほど、自分が「普通」であると気付かされて。

「普通に生きていきたいですねー」っていう電話に、「普通に生きていきたいです」って返してるの、そこで「いや特別じゃないと意味がない」って即答しない辺り、本音が見えなくなっていたんだろうな…未知さんが撮ってた映像の春彦穏やかだったな…

 

あの披露宴は、確かに「お葬式じゃないのに」だけど、でも、未知さんを思う会だったとは思うよ。

そもそも亡くなってから10日しか経ってないならお葬式すらできてない可能性もあるしね…今火葬場一週間は待つし…病院以外の場所で亡くなると、というか川で溺れてとなると捜査やら聴取やらも多少はあるだろうし…水死となるとご遺体は損傷激しかったりするけど、対面しているようだったな、1日なら大丈夫なのだろうか…着てた服と布だけだと思うんだけど…身元確認入ったということは籍はもう入ってるんだよな…

 

絶対両家から反対されてるだろうけど、それでもきっと未知さんのために、で無理やり開催したんだろうな…筒井さんは多分未知さんのサプライズを知っていたしご両親の説得とかで味方になってくれてたんだろうな…

みんなあの披露宴を「普通」じゃないと思いながらも、未練を晴らすために、と言われたら納得するしかないし、してあげたくもなるし…

流石に堂々と、とはいかなくて春彦の両親はお詫び行脚してたのだろうけど、結果的にみんなで二次会してて、やってよかった、になっているんだろうな。未知さんのサプライズのおかげで。

 

 

しかし「普通」の解釈を推し本人の口から聞けるの良いですね。あそこまで滔々と話せるの、普段から「普通」とはなんぞや?を考えている人なんだろうなと思えてめちゃくちゃ好きだった。

「普通」の定義を固めない推しやっぱ信頼できるし、固定観念やら価値観の押し付けに抗ってきた感じがして良き。あらゆる決めつけに抗って生きる推し、やはり推せる…

春彦は春彦の「普通」にとらわれていた、「特別」を演じるために選んでいたのは様式美みたいなところもあるので、それじゃ「特別」になれないのも道理だよね。推しの解釈助かる~~解釈一致してホッとした、ハピエンより好きだし大丈夫そうとは思ったけど推しといえど解釈違いはウッてなっちゃうので。

 

回を追うごとにじわじわ春彦後追いしそう…が強まっていったんだよね…未知さんの「死にづらくするために」がじわじわ効いてきている…わざわざそんなこと言うの危ういが過ぎるじゃん…家でもふとしたときに虚ろな目で宙を見つめていたことあるんじゃないですか…?

 

希死念慮と自殺願望は違うし、死にたいと死んでもいいも違うけど、でもどちらにせよそれを考えている人は危ういよね…

「死にづらくするために」って「死なせない」じゃないのがさあ…自分が春彦の未練になる、でありながら、生きろとは言わなかったの、そこは踏み込まないんだ…優しいね…生きろの呪いをかけなかったのはなんでだろうね。尊重?責任取れないではないと思うけど。自分で選んでほしかったのかなあ。

未知さんにお金返しに行ってお喋りして、別れて一人になったときに春彦は「普通」なのか「特別」なのかどっちだったんだろうね。バンドメンバーの前では「普通」だったのかなバレてるし。バイトのときは「特別」だろうね。行ったり来たり疲れて、未知さんに会ったときもちょっと未知さんが席を外して戻ってきたら虚ろな目で宙を見つめていて、それは別に「特別」を演じるためじゃなくてただただ往復でバランス取れてないだけかもしれない。未知さんといるときだけがホッとする時間だったのかな。気を許せる、わかってくれてる人がいる、という安心感みたいなものもあったのだろうな。

わかってほしいとわかり合えないは同居するというか、するからこそしんどくなるけど、未知さんに対してはあんまり思ってなかったのかなあ、「特別」を演じること以外は。

 

春彦は未知さんに救われたと思ってるけど、未知さんも「たくさん騙された」けど春彦となら世界を信じて生きていける、みたいに言っていた辺り、春彦の純心さに救われるところはあったんじゃないかなあ…

 

ハピエンあれだったからまたか、と思ったかも?みたいなことを推しがひそあなで言ってたけど、私はハピエンちゃんとハッピーエンドだったなと思ったんだよな(人の命や希望が繋がっていたので)

happy weddingって結婚おめでとうだから、しているという点ではあってるよね、まあ幸せかと言われると…ではあるけど、タイトルは内容を表すべき、というものでもなし、あの物語に名前をつけるなら端的で的確なタイトルで好き。シンプルに纏めててタイトル考えるの苦手なので羨ましいくらいだなあ。

 

最初からなにもないのも、なにかを失って埋まらなくなるのも、どっちも好きなんだけど、春彦のずっと形のなかった寂しさはこれからは未知さんの形になるんだろうなと思っている…そこにいろんなものがちょっとずつ重なって、明確な形は薄れながら埋まらないまま生きていくんだろうな…春彦…

 

 

最初から神様がいないのと、失うのとどちらがしんどいか、という話を数年前にしてたんですけど、私は救われてほしいと思ってしまうタイプなので、春彦が未知さんに出会って救われたから、あの話は良かったな、になるんだけど、友人はなにもない方が比べるものがなくて楽だろ、って言ってて、今ふと春彦にとってはどっちが良かったのかなあ…となった(この場合の神様は自分だけの神様の話なので所謂宗教ではなくオタク的な意味での宗教の話です。もっと言えば久保田誠人にとっての時任の話ですが割愛)