徒然。

備忘録

ロミジュリ朗読劇

8月13日(日)

 

シェイクスピアでした。多分。

あらすじだけは知ってるけど読んだことがなかったので悲恋!死ネタ!くらいの知識で行ったら冒頭違う女の名前が出てきて一瞬混乱した。既に恋した状態から始まると思ってたけどそりゃ物語なんだから出会いから描くわな…

憎しみあう両家の子女たちの叶わぬ恋の物語、と思っていたので二人とも自分の家や相手方の家を恨んで嘆いてひたすら鬱々としてるイメージがあったんですけど、仮面舞踏会(?)で惹かれた相手がお互い仇敵の家だとわかった瞬間こそショックを受けている様子はあったものの、思ったより思い悩んではいなくてびっくりしたな。

推しのフィルターを通っていたからなのか演出なのか原作もそうなのかわからないけど、ロミオも思ってたより剽軽で仲間と軽口を叩くような若者だったし、バルコニーで「どうしてあなたはロミオなの?」というジュリエットもなんだか嬉しそうというか、恋の喜びと楽しさに満ちている様子で、こんな感じなんだ??ってなった。でも17歳と14歳ならそんなものなのか…?

世界がジュリエットがいる街だけだというロミオ、若かったなあ…神父様あれを宥めすかして思い止まらせて説得するの大変だな…って見てしまった。

パリスもジュリエットのことちゃんと愛していたようで、もし性急に結婚させようとなんかしなければ、一気に燃え上がった恋心もやがて落ち着いてパリスと結婚して幸せになってたかもしれないし、ロミオもロミオで新しい土地で幸せになってたかもしれないし、恋愛ではなく時間薬を信じてみるのも手だったんじゃ…とは思っちゃうけど。両家の憎しみが生んだ悲劇ではあるけどそれだけじゃないよねえ。

というかロミオジュリエットの顔に惚れてるわけだし新しい街で「美しい人」を見つけそうで…まあ死ぬほど好き!ってなっているところになにを言っても無駄だし、本当に死ねるくらいには好きならそれはそれで良いんだけど…

見た直後はわーい悲恋!死ネタ!だったんだけど感想のために物語思い返すと味わいがなくなってきてしまったな…

でも物語は最後死ぬことくらいしか知らなかったので、ちゃんと流れがわかったの良かったな。これでどこかでロミジュリが元ネタになってても困らなくなったかもしれない。海外古典文学あまり興味がなかったので推しが出てくれることで知れるの楽しいしまた出てほしいな。

 

 

梅津さんのロミオ、剽軽でちょっと情けなさもありつつジュリエットに惚れてからは彼女が言えばカラスも白だろうなという感じの恋に浮かれた男って感じの前半と、悲劇に見舞われ狂気に流されていく男の後半って感じの変化が良かった。個人的にはジュリエットに出会う前の連れない恋人にメタメタにされてる情けない顔が好きだったのでもう少し見たかったです。恋に浮かれた男より恋に溺れて苦しむ男の方が好きなので。ジュリエットがいない街なんて世界がないのと同じ、みたいなとことか毒薬売れよって居丈高な金持ちムーブするとことか好きなので不幸のどん底にいるみたいな役いっぱい見たい…

大西桃香さんのジュリエットちゃん、ひたすらに可愛くて、お父様に呼び出されたときの憂い顔も、恋する乙女のキラキラした顔も、最後に胸を貫く決死の顔もめちゃくちゃ良かった。この可憐さ、ロミオがジュリエットにベタぼれなのもさもありなん、と思わせてくれた大変キュートなジュリエットちゃんだった。

町田マリーさんの古の女性声優少年ボイスみたいなマキューシオがめちゃくちゃ好きだった……幼さとイキった感じを残したまだ青年になりきれていない少年みたいな17歳(?)が……可愛かった。

山口さんのお父様の乳母に口を挟ませてもらえない主人の呆れとまたかとうんざりした顔とかティボルトの粘着質っぽい感じとか全然声色違ってて声帯強…てなった。